Japanese
English
症例報告
特発性後天性全身性無汗症の1例
A case of acquired idiopathic generalized anhydrosis
渡部 晶子
1
,
小澤 麻紀
1
,
落合 由理子
1
,
蔵本 陽子
2
,
田上 八朗
1
,
相場 節也
1
Akiko WATABE
1
,
Maki OZAWA
1
,
Yuriko OCHIAI
1
,
Yoko KURAMOTO
2
,
Hachiro TAGAMI
1
,
Setsuya AIBA
1
1東北大学大学院医学系研究科皮膚科学講座
2古川市立病院皮膚科
1Department of Dermatology,Tohoku University Graduate School of Medicine
2Department of Dermatology,Furukawa City Hospital
キーワード:
後天性無汗症
,
ステロイドパルス療法
Keyword:
後天性無汗症
,
ステロイドパルス療法
pp.763-765
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100220
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要約
30歳,男性.受診の2か月前より手掌,足底,下眼瞼以外に発汗がなくなり,仕事中に発熱するようになった.無汗の原因となる基礎疾患および無汗以外の自律神経症状はなく,体温上昇時の皮膚の疼痛やコリン性蕁麻疹はみられなかった.発汗試験では上述部位と両腋窩以外の発汗は認めず,無汗部の皮膚生検像では汗腺の変性はなかったが,汗腺周囲の単核球の浸潤が多数みられた.特発性後天性全身性無汗症と診断し,ステロイドパルス療法を開始したところ,2クール目施行中に発汗がみられた.治療後の再生検像では汗腺周囲の浸潤細胞は消失しており,発症機序として汗腺を標的とした細胞性免疫の関与が示唆された.
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