Japanese
English
症例報告
右頸部に単発した深在性エリテマトーデスの1例
A case of lupus erythematosus profundus confined to the right neck
上田 美帆
1
,
松村 由美
1
,
宮地 良樹
1
Miho UEDA
1
,
Yumi MATSUMURA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Graduate School of Medicine,Kyoto University,Kyoto,Japan
キーワード:
深在性エリテマトーデス
,
頸部
,
単発
,
脂肪織炎
Keyword:
深在性エリテマトーデス
,
頸部
,
単発
,
脂肪織炎
pp.959-962
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103095
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要約 50歳,女性.初診の3年前に右頸部に皮下硬結を自覚した.近医にてクラリスロマイシン,セチリジン,トラニラスト,プレドニゾロン内服,ベタメタゾン,タクロリムス外用にて加療されてきたが,いずれも無効であり,皮膚生検にても有意な所見が得られず診断が確定しないため,当院を受診した.病理組織像では真皮から皮下組織におけるリンパ球主体の小葉性脂肪織炎を認めた.培養や特殊染色では細菌,抗酸菌,真菌を検出しなかった.MRIでは皮下脂肪織の炎症を認め,腫瘍性病変はなかった.臨床および病理組織像より深在性エリテマトーデスと診断した.深在性エリテマトーデスは顔面,上腕,大腿に発症することが多いが,自験例は頸部という非常に稀な部位に単発で生じたことによって,発症から診断に至るまで長期間を要した.
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