Japanese
English
症例報告
種々の血清学的異常を伴った深在性エリテマトーデス
Lupus erythematosus profundus with various serological abnormalities
野村 和夫
1
,
中野 創
1
,
金子 高英
1
,
白石 正彦
1
,
原子 一郎
2
Kazuo NOMURA
1
,
Hajime NAKANO
1
,
Takahide KANEKO
1
,
Masahiko SHIRAISHI
1
,
Ichiro HARAKO
2
1青森県立中央病院皮膚科
2原子皮膚科医院
1Department of Dermatology, Aomori Prefectural Central Hospital
2Harako Dermatological Clinic
キーワード:
深在性エリテマトーデス
,
血清学的異常
,
抗DNA抗体
,
抗カルジオリピオン抗体
,
免疫複合体
Keyword:
深在性エリテマトーデス
,
血清学的異常
,
抗DNA抗体
,
抗カルジオリピオン抗体
,
免疫複合体
pp.721-723
発行日 1999年8月1日
Published Date 1999/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902976
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種々の血清学的異常を伴った深在性エリテマトーデス(LEP)を報告する.42歳,男性.1年前より胸部,腰部,上背に手拳大までの表面暗赤色の高度の浸潤を伴った紅斑が3個出現.中央部は板状硬で,熱感著明.表面が一部萎縮,びらんを呈している.組織では表皮の菲薄化,液状変性とともに,真皮では広範な線維化,硝子化がみられ,ムチン沈着を伴う.下層では浸潤リンパ球の濾胞様構造あり.LBT陽性.一般生化学,末梢血検査は異常なし.補体正常.抗核抗体は陰性だが,抗1本鎖DNA抗体異常高値,抗2本鎖DNA抗体陽性,抗カルジオリピオンB2GPI複合体抗体陽性,免疫複合体上昇,BFP(+).この他にはSLEを思わせる皮疹,全身症状は全くみられなかった.自験例は免疫異常のみを選択的に呈しており,LEPは時として単独で高度の免疫異常を呈し得る疾患である可能性が考えられた.
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