Japanese
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症例報告
ステロイド,DDS(diaminodiphenyl sulfone)併用療法が奏効し皮膚陥凹を残さずに治癒した深在性エリテマトーデスの1例
A case of lupus erythematosus profundus successfully treated with dapson without leaving lipoatrophy
林 雄二郎
1
,
道上 幹子
1
,
松村 由美
1
,
是枝 哲
1
,
宮地 良樹
1
Yujiro HAYASHI
1
,
Mikiko MICHIGAMI
1
,
Yumi MATSUMURA
1
,
Satoshi KORE-EDA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科
1Department of Dermatology,Graduate School of Medicine,Kyoto University,Kyoto,Japan
キーワード:
深在性エリテマトーデス
,
DDS(diaminodiphenyl sulfone)
Keyword:
深在性エリテマトーデス
,
DDS(diaminodiphenyl sulfone)
pp.845-848
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102725
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要約 47歳,女性.1年6か月前から左上頰部に紅斑,腫脹が出現し,病理組織検査では真皮内のリンパ球浸潤を認め,他院にてプレドニゾロン5mg/日の投与を受けていた.1年前より紅斑および腫脹が悪化し,左眼周囲の腫脹,開眼困難も出現し,左右頰部に圧痛伴う腫脹,熱感および紅斑を認めるようになった.頰部紅斑からの皮膚生検にて小葉性脂肪織炎および皮膚付属器周囲にリンパ球,形質細胞の結節状浸潤を認めたことより,深在性エリテマトーデスと診断した.来院2日目よりプレドニゾロン25mg/日に増量したが皮疹は増悪し,2週後よりDDS(diaminodiphenyl sulfone)75mg/日の内服を追加したところ2週間で顔面の紅斑・腫脹は改善を認め,開眼困難も消失した.その後プレドニゾロンおよびDDSを漸減し,DDS開始6か月後に紅斑・腫脹は消失し陥凹を残さずに治癒した.DDSは13か月間で投与を中止したが,以後再発を認めていない.
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