Japanese
English
症例報告
イミキモド外用が奏効した放射線角化症の1例
A case of radiation keratosis successfully treated by topical imiquimod
森 志朋
1
,
石川 雄一
1
,
赤坂 俊英
1
Shiho MORI
1
,
Yuichi ISHIKAWA
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Iwate Medical University,Morioka,Japan
キーワード:
放射線角化症
,
イミキモド外用
Keyword:
放射線角化症
,
イミキモド外用
pp.807-810
発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103054
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要約 64歳,男性.40数年歴の放射線技師で,就業時より胃透視などの際,左手にX線被曝を繰り返しており,現在も週に数回,被曝の機会がある.1998年,左手指背の放射線角化症の診断で,腫瘍切除術および大腿から採皮し遊離植皮術を施行した.手術より約12年経った2010年3月に,左手背に角化性紅斑が出現した.紅斑部の病理組織所見では異型細胞を認め,放射線角化症と診断した.手術の同意は得られず,5%イミキモドクリームによる外用治療を開始した.約3か月で,びらん,潰瘍を生じたため,外用は中止した.中止後約3か月で手背皮膚は上皮化したため,再度,異型細胞の残存の有無の確認のため,同部位より皮膚生検を施行したところ,異型細胞は消失していた.日光角化症や基底細胞癌といった表在性皮膚悪性腫瘍に加えて,自験例のごとく,放射線角化症に対しても5%イミキモドクリームの外用治療は有効であった.
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