Japanese
English
症例報告
内服終了翌日に発症したセレコキシブ(セレコックス®)による多形紅斑型薬疹の1例
A case of erythema multiforme-type drug eruption due to celecoxib(Celecox®)started at the day after the end of internal use
西尾 栄一
1
,
金子 夏美
1
,
大口 亮子
1
,
森田 明理
1
Eiichi NISHIO
1
,
Natsumi KANEKO
1
,
Ryoko OGUCHI
1
,
Akimichi MORITA
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科加齢・環境皮膚科学
1Department of Geriatric and Environmental Dermatology,Nagoya City University Graduate School of Medical Sciences,Nagaya,Japan
キーワード:
セレコキシブ
,
多形紅斑型薬疹
,
パッチテスト
Keyword:
セレコキシブ
,
多形紅斑型薬疹
,
パッチテスト
pp.668-671
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103020
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要約 66歳,女性.右2指の関節炎に対してセレコキシブ,テプレノンを内服していた.これらの内服終了翌日,市販薬の内服後に体幹,四肢などに紅斑が出現し拡大してきたため発症3日後に当科を初診した.当初ウイルス感染による多形滲出性紅斑,市販薬による薬疹などを考えた.プレドニゾロン,塩酸オロパタジンの内服と吉草酸ジフルコルトロンの外用にて1週間程度で紅斑は消退した.その後関節痛が再発し,自己判断にてセレコキシブとテプレノンを内服したところ,数時間後に背部,臀部,上肢などの紅斑と口唇の浮腫が出現した.初診時と同様の治療にて10日程度で紅斑は消退した.パッチテストではセレコキシブで陽性,テプレノンは陰性,DLSTはセレコキシブ,テプレノンとも陰性であった.セレコキシブによる薬疹の本邦報告は自験例を含めてこれまでに11例あり,これらにつき文献的考察を加えた.
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