Japanese
English
症例報告
潰瘍性大腸炎に伴った結節性紅斑の1例
A case of erythema nodosum associated with ulcerative colitis
吉田 哲也
1
,
白樫 祐介
1
,
藤本 篤嗣
1
,
杉浦 丹
1
,
窪田 裕幸
2
,
寺田 忠史
3
Tetsuya YOSHIDA
1
,
Yusuke SHIRAKASHI
1
,
Atsushi FUJIMOTO
1
,
Makoto SUGIURA
1
,
Hiroyuki KUBOTA
2
,
Tadashi TERADA
3
1静岡市立清水病院皮膚科
2静岡市立清水病院消化器内科
3静岡市立清水病院病理科
1Department of Dermatology,Shizuoka City Shimizu Hospital,Shizuoka,Japan
2Department of Gastroenterology,Shizuoka City Shimizu Hospital,Shizuoka,Japan
3Department of Pathology,Shizuoka City Shimizu Hospital,Shizuoka,Japan
キーワード:
結節性紅斑
,
潰瘍性大腸炎
,
非典型的臨床像
Keyword:
結節性紅斑
,
潰瘍性大腸炎
,
非典型的臨床像
pp.664-667
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103019
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要約 25歳,女性.2000年に潰瘍性大腸炎と診断されプレドニゾロン,メサラジンで治療されていたが,2007年5月より通院を中断していた.2008年7月より下痢・血便が出現し,その後発熱,両下肢の広範囲に皮下の硬結と圧痛を伴う発赤が出現した.発赤部の病理組織像では皮下脂肪織の線維性隔壁にリンパ球,組織球が浸潤しており,結節性紅斑と診断した.メサラジンの内服や白血球除去療法等を開始したところ皮疹は軽快した.自験例の結節性紅斑は膝部を含む下肢の広範囲に発赤が認められ,複数の疹が融合して局面を形成する非典型的臨床像を呈した点が特徴的であった.非典型的な臨床像を呈する結節性紅斑を認めた場合には,潰瘍性大腸炎など全身的な炎症性疾患の合併も念頭に置いて検査・加療を行っていくことが重要と考えられた.
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