Japanese
English
症例報告
関節リウマチにアダリムマブ投与後より乾癬様皮疹を生じた1例
Psoriasiform eruption induced by adalimumab in a patient with rheumatoid arthritis
野村 みずほ
1
,
洲崎 玲子
1
,
石崎 純子
1
,
田中 勝
1
,
神戸 克明
2
,
照井 正
3
Mizuho NOMURA
1
,
Reiko SUZAKI
1
,
Sumiko ISHIZAKI
1
,
Masaru TANAKA
1
,
Katsuaki KANBE
2
,
Tadashi TERUI
3
1東京女子医科大学東医療センター皮膚科
2東京女子医科大学東医療センター整形外科
3日本大学医学部皮膚科
1Department of Dermatology,Tokyo Woman's Medical University Medical Center East,Tokyo,Japan
2Department of Orthopedics,Tokyo Woman's Medical University Medical Center East,Tokyo,Japan
3Department of Dermatology,Nihon University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
TNF-α阻害薬
,
アダリムマブ
,
乾癬様皮疹
,
薬疹
,
逆説的副作用
Keyword:
TNF-α阻害薬
,
アダリムマブ
,
乾癬様皮疹
,
薬疹
,
逆説的副作用
pp.509-513
発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102973
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要約 57歳,男性.2008年12月から2009年3月まで,関節リウマチに対しアダリムマブ(ヒュミラ®)を2週間ごとに計8回投与した.2009年4月より頭部,軀幹,四肢に鱗屑を伴う紅斑が出現し当科を受診した.病理組織学的には角層肥厚および不全角化,表皮突起の延長,真皮乳頭の上方への延長,乳頭の浮腫と炎症細胞浸潤,Munro微小膿瘍を認めた.アダリムマブ投与を中止しステロイド内服および外用にて一時改善傾向を示した.その後皮疹が再燃したが,シクロスポリン内服にて軽快した.後日施行したアダリムマブのリンパ球幼若化試験はstimulation index 607%と陽性であり,乾癬型薬疹か,乾癬の発症か疑問が残った.また,アダリムマブは乾癬の治療薬として注目の高い生物学的製剤の1つであり,逆説的ともいえるこの副作用について検討した.
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