Japanese
English
症例報告
ゴリムマブ投与により乾癬/掌蹠膿疱症様皮疹を生じた関節リウマチの1例
A case of psoriasiform/palmoplanter pustulosis-like eruption induced by golimumab in a patient with rheumatoid arthlitis
宮下 奈月
1
,
宮川 史
1
,
小川 浩平
1
,
小豆澤 宏明
1
,
浅田 秀夫
1
Natsuki MIYASHITA
1
,
Fumi MIYAGAWA
1
,
Kohei OGAWA
1
,
Hiroaki AZUKIZAWA
1
,
Hideo ASADA
1
1奈良県立医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Nara Medical University, Kashihara, Japan
キーワード:
ゴリムマブ
,
TNF-α阻害薬
,
IFN-α
,
乾癬/掌蹠膿疱症様皮疹
Keyword:
ゴリムマブ
,
TNF-α阻害薬
,
IFN-α
,
乾癬/掌蹠膿疱症様皮疹
pp.681-685
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205179
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要約 63歳,女性.関節リウマチに対し初診の約6か月前よりTNF-α阻害薬であるゴリムマブ50mg/4週の皮下注射を開始した.注射開始後約5か月目より頭皮,手掌に膿疱が出現し,その1週間後より体幹,四肢に鱗屑および膿疱を伴う紅斑が出現した.病理組織像にて表皮の乾癬様肥厚と角層下膿疱を認め,TNF-α阻害薬のparadoxical reactionによって生じた乾癬/掌蹠膿疱症様皮疹と考え,ゴリムマブを中止した.カルシポトリオール水和物/ベタメタゾンジプロピオン酸エステル配合外用剤にて軽快した.ゴリムマブによる乾癬様皮疹の報告は自験例が本邦初である.海外の報告例とあわせ,現在4例の報告があるが,その全例で掌蹠病変を認めている.他のTNF-α阻害薬においても掌蹠病変があるが,ゴリムマブでは特に掌蹠病変を生じやすいのかもしれない.今後の症例の蓄積が待たれる.
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