Japanese
English
治療
少量シクロスポリンA内服が石灰沈着に対して有効であった小児皮膚筋炎の1例
Regression of calcinosis with low dose Cyclosporin A in a patient with juvenile dermatomyositis
石黒 恵美子
1
,
濱崎 洋一郎
1
,
簱持 淳
1
,
山﨑 雙次
1
,
平尾 準一
2
Emiko ISHIGURO
1
,
Yoichiro HAMASAKI
1
,
Atsushi HATAMOCHI
1
,
Soji YAMAZAKI
1
,
Junichi HIRAO
2
1獨協医科大学皮膚科学教室
2獨協医科大学小児科学教室
1Department of Dermatology,Dokkyo University School of Medicine,Tochigi,Japan
2Department of Pediatrics,Dokkyo University School of Medicine,Tochigi,Japan
キーワード:
小児皮膚筋炎
,
石灰沈着
,
シクロスポリンA
Keyword:
小児皮膚筋炎
,
石灰沈着
,
シクロスポリンA
pp.77-82
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102793
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 11歳,女児.2000年1月顔面と四肢に紅斑,筋痛,関節痛が出現した.近医で筋原性酵素の上昇,筋生検等より皮膚筋炎と診断され,プレドニゾロン(40mg/日)内服,ステロイドパルスなどの治療により症状は改善した.2003年11月右肘痛が出現し,単純X線で肘関節周囲の皮下および筋膜に沿って石灰が沈着していた.当科初診時,顔面,後頸部,上肢伸側,大腿伸側に萎縮性紅斑,手指にGottron丘疹を認めた.石灰沈着の治療目的で,2005年9月より塩酸ジルチアゼムを内服したが,石灰沈着は不変であった.2006年5月よりシクロスポリンA(CyA)50mg/日の内服を開始したところ,内服後約半年から石灰沈着は徐々に縮小,消退した.CyAは,皮膚筋炎の活動性が遷延化した症例の石灰沈着に対して有効と考えられた.
Copyright © 2011, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.