Japanese
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臨床統計
アトピー性皮膚炎患者における前向きアンケート調査(第2報)
A prospective questionnaire study for atopic dermatitis patients(Part Ⅱ)
古江 増隆
1
,
川島 眞
2
,
古川 福実
3
,
飯塚 一
4
,
伊藤 雅章
5
,
中川 秀己
6
,
塩原 哲夫
7
,
島田 眞路
8
,
瀧川 雅浩
9
,
竹原 和彦
10
,
宮地 良樹
11
,
片山 一朗
12
,
岩月 啓氏
13
,
橋本 公二
14
Masutaka FURUE
1
,
Makoto KAWASHIMA
2
,
Fukumi FURUKAWA
3
,
Hajime IIZUKA
4
,
Masaaki ITO
5
,
Hidemi NAKAGAWA
6
,
Tetsuo SHIOHARA
7
,
Shinji SHIMADA
8
,
Masahiro TAKIGAWA
9
,
Kazuhiko TAKEHARA
10
,
Yoshiki MIYACHI
11
,
Ichiro KATAYAMA
12
,
Keiji IWATSUKI
13
,
Koji HASHIMOTO
14
1九州大学大学院医学研究院皮膚科学
2東京女子医科大学皮膚科学教室
3和歌山県立医科大学皮膚科学
4旭川医科大学皮膚科学教室
5新潟大学大学院医歯学総合研究科細胞機能講座皮膚科学分野
6東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
7杏林大学医学部皮膚科学教室
8山梨大学大学院医学工学総合研究部皮膚科学
9浜松医科大学
10金沢大学大学院医学系研究科皮膚科学
11京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座皮膚科学
12大阪大学大学院医学系研究科分子病態医学皮膚科学講座
13岡山大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚科学分野
14愛媛大学大学院医学研究科感覚皮膚医学
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
前向きアンケート調査
,
経時的推移
,
白内障
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
前向きアンケート調査
,
経時的推移
,
白内障
pp.83-92
発行日 2011年1月1日
Published Date 2011/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102794
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要約 アトピー性皮膚炎(AD)患者を対象とした前向きアンケート調査を2006年10月から3年間実施した.3か月ごとの平均通院回数,生活全般に対する満足度,症状に対する悩み度は有意な季節間変動がなかったが,睡眠時間に対する充足度は,春が秋や冬と比較して有意に低かった.約16%の患者は通院しない期間が1年以上あり,それらの患者の生活に対する満足度が比較的高く,症状に対する悩み度も低下していることから,調査期間中にある程度の寛解を得ていると考えられた.寛解期があると判断される群36例と,寛解期がない群140例での単変量ロジスティック回帰分析では,30歳以上でのADの寛解率は有意に低下していた.アンケート実施期間中に346例中6例(1.7%)が白内障を発症し,調査終了時点での白内障既往歴は16例(5.6%,白内障について回答した285例中)であった.白内障の発現割合は,Log-rank検定において対照群よりAD患者群で有意に高かった.
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