Japanese
English
症例報告
頭蓋骨巨大腫瘤を契機に診断された多発性骨髄腫の1例
A case of multiple myeloma diagnosed by giant mass lesion in the occipital bone
園山 悦子
1
,
坂井 浩志
1
,
調 裕次
1
Etsuko SONOYAMA
1
,
Hiroshi SAKAI
1
,
Hirotsugu SHIRABE
1
1NTT西日本大阪病院皮膚科
1Department of Dermatology,NTT West Japan Osaka Hospital,Osaka,Japan
キーワード:
頭蓋骨腫瘤
,
多発性骨髄腫
,
皮膚浸潤
,
頭部CT
,
化学療法
Keyword:
頭蓋骨腫瘤
,
多発性骨髄腫
,
皮膚浸潤
,
頭部CT
,
化学療法
pp.1051-1054
発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102771
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要約 69歳,女性.初診8か月前より後頭部に皮下腫瘤を自覚した.徐々に増大し径約5×4cm大の比較的弾性軟,可動性不良な腫瘤となった.近医で頭部囊腫を疑われ切除目的で受診した.術前検査の頭部CTにて皮下腫瘤は後頭骨より生じた溶骨性病変で,精査にて多発性骨髄腫と診断された.皮下腫瘤は多発性骨髄腫に対する化学療法で速やかに縮小し,8年経過した現在も寛解を維持している.稀ではあるが,原発・転移性頭蓋骨腫瘍,髄膜腫,髄膜瘤などの腫瘍が骨破壊を伴い皮下腫瘤を呈することがある.生検・切除時にはこのような疾患を念頭に置き,画像検査を適宜行うことが必要である.
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