Japanese
English
症例報告
多発性の皮内結節を契機に診断されたIgAλ型多発性骨髄腫の1例
A case of the IgAλ type multiple myeloma diagnosed ignited by the multiple,intracutaneous nodules
足立 孝司
1
,
宮本 亨
1
,
福田 俊一
2
Koji ADACHI
1
,
Toru MIYAMOTO
1
,
Syunichi FUKUDA
2
1津山中央病院皮膚科
2国立病院岡山医療センター血液内科
1Department of Dermatology,Tsuyama Central Hospital
2Department of Hematology,National Hospital Organization Okayama Medical Center
キーワード:
皮内結節
,
IgAλ型多発性骨髄腫
,
皮膚浸潤
Keyword:
皮内結節
,
IgAλ型多発性骨髄腫
,
皮膚浸潤
pp.841-843
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101009
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69歳,女性.初診の1か月前より軀幹を初発とする紅色結節に気づき,全身に多発してきたため当科を受診した.初診時,ほぼ全身に自覚症状を欠く粟粒大~母指頭大の紅色~暗紫色調の皮内結節を散在性,多発性に認めた.同じ頃から右眼の視力低下に気づいていた.病理組織学的に真皮のほぼ全層にわたってびまん性に,異形成のある形質細胞様細胞の増殖がみられた.免疫組織染色で腫瘍細胞はIgA陽性λ陽性であった.検査所見で腎不全,高Ca血症,貧血,過粘稠症候群のほか,血清免疫電気泳動ではIgAλ型M蛋白陽性であった.これらの所見よりIgAλ型多発性骨髄腫の皮膚浸潤と診断した.血液内科に転科し,MCNU-VMP療法を行ったが,初診から3か月で死亡した.
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