Japanese
English
症例報告
うつ病による活動性低下と考えられていた皮膚筋炎の1例
A case of dermatomyositis with low activity thought to be attributed to depression
日野上 はるな
1
,
横谷 英吏子
1
,
米田 真理
1
,
大畑 千佳
1
Haruna HINOGAMI
1
,
Eriko YOKOTANI
1
,
Mari YONEDA
1
,
Chika OHATA
1
1市立池田病院皮膚科
1Division of Dermatology,Ikeda Municipal Hospital,Ikeda,Japan
キーワード:
皮膚筋炎
,
クレアチンキナーゼ正常
,
活動性低下
,
肝細胞癌
,
うつ病
Keyword:
皮膚筋炎
,
クレアチンキナーゼ正常
,
活動性低下
,
肝細胞癌
,
うつ病
pp.389-392
発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102625
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要約 75歳,女性.2008年2月頃より顔面,両腕,背部にそう痒を伴う紅斑が出現した.紅斑は次第に全身へ拡大した.また,4月頃より活動性低下もみられていたが,うつ病や加齢によるものと考えられていた.CKは正常であったが,活動性低下の背景に筋力低下がある可能性を疑い,精査した.筋炎の所見があり,皮膚筋炎の診断基準を満たした.プレドニゾロン投与で症状は軽快した.悪性腫瘍検索では,以前より指摘されていた肝細胞癌再発巣が増大していた.高齢者では筋力低下や筋肉痛を訴えず,筋症状が見逃される可能性がある.したがって,高齢者の活動性低下の背景に筋力低下をきたす疾患の存在を疑うことが重要であると考えた.
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