高齢者のリウマチ・膠原病はこう診る 高齢者で頻度の高いリウマチ・膠原病:診断と治療各論
多発性筋炎・皮膚筋炎
上阪 等
1
1東京医科歯科大学 大学院膠原病・リウマチ内科
キーワード:
Amino Acyl-tRNA Synthetases
,
筋炎-多発性
,
自己抗体
,
皮膚筋炎
,
副腎皮質ホルモン
,
分類
,
免疫抑制剤
,
抗アミノアシルtRNA合成酵素症候群
,
TRIM33 Protein
,
Mi-2抗体
Keyword:
Adrenal Cortex Hormones
,
Amino Acyl-tRNA Synthetases
,
Autoantibodies
,
Dermatomyositis
,
Classification
,
Immunosuppressive Agents
,
Polymyositis
,
Mi-2 Antibodies
,
TRIM33 Protein, Human
pp.407-411
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015112953
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PM/DMは,筋,皮膚,肺に高頻度に自己免疫性炎症をきたす疾患である.筋力低下が主症状であるが,高齢者では日常生活の活動性が低下しているために症状が出にくく,嚥下障害による繰り返す誤嚥性肺炎が初発症状となりうる.しばしば合併する悪性腫瘍の検索は,とくに高齢者で重要である.治療は,悪性腫瘍合併例では悪性腫瘍の治療を優先し,それ以外では,副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬が中心となる.急速進行性間質性肺炎ないしそれが疑われる場合には,両者を初期から併用する.高齢者では免疫力低下による有害事象を招きやすいことを考慮し,日常生活に支障をきたさない程度の低疾患活動性を治療目標にすることも正当化されうる.
©Nankodo Co., Ltd., 2015