Japanese
English
症例報告
全身性強皮症を合併した尋常性乾癬の1例
A case of psoriasis vulgaris associated with systemic sclerosis
長谷川 道子
1
,
安部 正敏
1
,
石川 治
1
Michiko HASEGAWA
1
,
Masatoshi ABE
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Gunma University School of Medicine
キーワード:
尋常性乾癬
,
全身性強皮症
,
抗Scl−70抗体
Keyword:
尋常性乾癬
,
全身性強皮症
,
抗Scl−70抗体
pp.525-528
発行日 2002年6月1日
Published Date 2002/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412904004
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33歳,女性.初診13年前より尋常性乾癬に対してステロイド外用療法とPUVA療法を行い,皮疹は軽快していた.その後,通院中にRaynaud現象,強指症が出現したため全身性強皮症を疑い精査した.その結果,抗核抗体2,560倍および抗RNP抗体,抗Scl−70抗体陽性,前腕の組織学的所見では真皮膠原線維の膨化,均質化を認め,内臓病変として肺線維症,食道の拡張を確認したため,diffuse cutaneous typeの全身性強皮症と診断した.全身性強皮症と尋常性乾癬の合併本邦報告例は5例と稀である.自験例を含めた症例の検討では,抗Scl−70抗体が陰性または低値陽性であるにもかかわらず,高率に全身性強皮症にみられる内臓病変を伴っていた.しかし,両者合併の機序は疫学的にみても偶発と考えるのが妥当と思われた.
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