Japanese
English
症例報告
関節リウマチに対する白血球除去療法後に生じた免疫再構築症候群の1例
A case of immune reconstitution syndrome after leukocytapheresis for rheumatoid arthritis
五味 方樹
1
,
浅野 祐介
1
,
平原 和久
1
,
水川 良子
1
,
塩原 哲夫
1
Masaki GOMI
1
,
Yusuke ASANO
1
,
Kazuhisa HIRAHARA
1
,
Yoshiko MIZUKAWA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kyorin University School of Medicine,Mitaka,Japan
キーワード:
免疫再構築症候群
,
白血球除去療法
,
皮膚サルコイド反応
,
帯状疱疹
,
関節リウマチ
Keyword:
免疫再構築症候群
,
白血球除去療法
,
皮膚サルコイド反応
,
帯状疱疹
,
関節リウマチ
pp.133-136
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102511
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要約 63歳,女性.難治性の関節リウマチに対し白血球除去療法(L-CAP)を施行後,関節症状は著明に軽快した.しかし治療3か月後,関節症状の再燃とともに,軀幹,上肢を中心にそう痒を伴う粟粒大の均一な小紅斑が播種状に出現した.紅斑部の病理組織像は類上皮細胞性肉芽腫であり,皮膚サルコイド反応と診断した.約2週間後,小紅斑を認めなかった左腰臀部に帯状疱疹を生じた.帯状疱疹の発症後,関節症状が増悪し,L-CAPを再度施行したところ,関節痛とともに皮膚サルコイド反応も著明に軽快した.自験例の経過は,AIDS患者にHAART療法施行後,免疫機能の回復に伴い発症してくる免疫再構築症候群(IRS)ときわめて類似していた.IRSの概念を拡大し,免疫抑制状態からの回復過程で生じる病態と考えると,自験例の一連の経過はL-CAP休止後に生じたIRSとしてとらえることができると考えた.
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