Japanese
English
治療
難治性多発性尋常性疣贅に対するsquaric acid dibutylester(SADBE)による免疫療法
Immunotherapy with squaric acid dibutylester(SADBE)for refractory multiple common warts
國井 隆英
1
,
佐々木 喜教
1
,
高橋 隼也
1
,
浅野 雅之
1
,
山中 澄隆
1
,
舛 貴志
1
Takahide KUNII
1
,
Yoshinori SASAKI
1
,
Toshiya TAKAHASHI
1
,
Masayuki ASANO
1
,
Sumitaka YAMANAKA
1
,
Takashi MASU
1
1岩手県立胆沢病院皮膚科
1Department of Dermatology,Iwate Prefectural Isawa Hospital,Iwate,Japan
キーワード:
難治性
,
多発性
,
尋常性疣贅
,
免疫療法
,
SADBE
Keyword:
難治性
,
多発性
,
尋常性疣贅
,
免疫療法
,
SADBE
pp.456-459
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102956
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要約 難治性あるいは多発性の尋常性疣贅で,液体窒素療法やモノクロロ酢酸の外用による治療に抵抗性のものを主な対象として,合計21例に対してsquaric acid dibutylester(SADBE)による免疫療法を行った.1% SADBEアセトン溶液を患者の上腕内側に48時間貼付して感作し,その2~4週間後から0.01~1%のSADBEアセトン溶液を週に1回疣贅に単純塗布した.21例中12例(57%)で疣贅が完全に消失した.治癒例は無効例に比べて有意に年齢が低い傾向があった.治癒例では疣贅にSADBEの塗布を開始してから平均3.6週間で疣贅に縮小傾向がみられた.そのうち2例では感作後4週間の時点で,疣贅にSADBE溶液を外用開始する前に疣贅の縮小傾向が認められた.有効例では外用開始後1か月半までには全例で改善傾向を確認できた.難治性の多発性尋常性疣贅に対して,SADBE療法は有力な選択肢の1つである.
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