Japanese
English
臨床統計
慢性蕁麻疹治療における抗ヒスタミン薬の予防的投与および対症的投与方法の比較検討
Comparison of efficacy between symptomatic and prophylactic use of anti-histamine for patients with chronic urtiaria
古川 福実
1
,
川田 暁
2
,
秀 道広
3
Fukumi FURUKAWA
1
,
Akira KAWADA
2
,
Michihiro HIDE
3
1和歌山県立医科大学医学部皮膚科
2近畿大学医学部皮膚科
3広島大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚科学
1Department of Dermatology,Faculty of Medicine Wakayama Medical University,Wakayama,Japan
2Department of Dermatology,Kinki University School of Medicine,Osaka-Sayama,Japan
3Department of Dermatology,Graduate School of Biomedical Sciences,Hiroshima University,Hiroshima,Japan
キーワード:
慢性蕁麻疹
,
抗ヒスタミン薬
,
QOL
,
治療ガイドライン
Keyword:
慢性蕁麻疹
,
抗ヒスタミン薬
,
QOL
,
治療ガイドライン
pp.691-699
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102392
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
要約 慢性蕁麻疹患者に対してエピナスチン塩酸塩を予防的あるいは対症的に投与し,患者のかゆみなどの症状やQOLに及ぼす影響について8週間にわたり調査した.調査担当医師による総合的な臨床評価では両群間での有意差はなかったが,著明改善の割合は予防的投与群でやや高値であった.Skindex16を用いたQOL評価では,対症的投与群ではいずれの項目でも有意な改善は認められなかったのに対し,予防的投与群では8週後に症状・感情面の項目が有意に改善した.患者の日誌に基づくかゆみスコアでは,スコアが3以上になった日数において,予防的投与のほうがより有効であった.本試験により,エピナスチンの8週間の長期連続投与の有効性および安全性が確認され,症状が出ていない時期での抗ヒスタミン薬の予防的投与が,対症的投与よりも患者のかゆみやQOLの改善に効果があることが示された.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.