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増刊号特集 最近のトピックス2014 Clinical Dermatology 2014
4.皮膚疾患治療のポイント
慢性蕁麻疹の抗アレルギー薬増量療法
The efficacy of increased dose of anti-allergic drugs for chronic urticaria
森桶 聡
1
,
秀 道広
1
Satoshi MORIOKE
1
,
Michihiro HIDE
1
1広島大学大学院医歯薬保健学研究院統合健康科学部門皮膚科学
1Department of Dermatology, Integrated Health Sciences, Institute of Biomedical and Health Sciences, Hiroshima University, Hirosima, Japan
キーワード:
慢性蕁麻疹
,
H1受容体拮抗薬
,
増量投与
,
ガイドライン
Keyword:
慢性蕁麻疹
,
H1受容体拮抗薬
,
増量投与
,
ガイドライン
pp.84-88
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103976
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要約 慢性蕁麻疹の治療における第一選択は抗ヒスタミン作用のある抗アレルギー薬(第二世代のヒスタミンH1受容体拮抗薬)内服である.しかし,抗アレルギー薬単剤では治療に難渋する症例にしばしば遭遇する.これに対し,抗アレルギー薬を増量するとより高い効果が得られる場合があることが経験的に知られている.近年,そのエビデンスが蓄積されつつあり,複数の抗アレルギー薬について,その増量投与の有用性が示されつつある.その場合に懸念される鎮静性の副作用は,必ずしも用量依存性ではなく,複数の薬剤を組み合わせるよりも単一の抗アレルギー薬を増量することの有効性を示した報告もある.中枢移行性の低い抗アレルギー薬の通常量投与で多少の効果があるが十分ではなく,かつ鎮静性の副作用がないかあっても軽度の症例では,その増量は試みてよい治療法と考えられる.
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