Japanese
English
症例報告
3期梅毒疹の1例
A case of tartiary syphilis
澤本 幸子
1
,
澁谷 修一郎
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Sachiko SAWAMOTO
1
,
Shuichiro SHIBUYA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Teikyo University School of Medicine,Tokyo,Japan
キーワード:
3期梅毒
,
ゴム腫
Keyword:
3期梅毒
,
ゴム腫
pp.677-681
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102389
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要約 53歳,男性.約8年前より左頸部に自覚症状のない結節が出現し,自壊後に瘢痕治癒した.約6年前より結節潰瘍の新生,瘢痕治癒を繰り返し,拡大した.初診時,頸部の瘢痕局面上にくるみ大までの肉芽様結節,膿苔を伴う深い潰瘍が数個不規則に散在した.RPR2,048倍,TPHA20,480倍以上,HIV陰性.病理組織像は真皮脂肪織全層,一部筋組織に及ぶびまん性の炎症細胞浸潤と肉芽組織があり,真皮上層は好中球主体,中下層はリンパ球,組織球,形質細胞の浸潤があった.ゴム腫性梅毒疹と診断した.AMPC1,500mg/日6週で皮疹は略治したが,RPRの変動なく頸部の小陥凹からの滲出液が遷延し,RPR1,024倍を二度確認した時点で滲出液が消失したため,34週で投薬終了とした.現在まで,心血管病変や神経病変はない.
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