Japanese
English
症例報告
ケラトアカントーマの1例―ケラチン発現パターンの検討
A case of keratoacanthoma
澁谷 修一郎
1
,
滝澤 一
1
,
相原 浩
1
,
岡田 裕之
1
,
大西 誉光
1
,
渡辺 晋一
1
Shuichiro SHIBUYA
1
,
Hajime TAKIZAWA
1
,
Hiroshi AIHARA
1
,
Hiroyuki OKADA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Shinichi WATANABE
1
1帝京大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Teikyo University School of Medicine
キーワード:
ケラトアカントーマ
,
サイトケラチン発現
,
有棘細胞癌
Keyword:
ケラトアカントーマ
,
サイトケラチン発現
,
有棘細胞癌
pp.84-86
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101141
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45歳,男性.約2週間前より急速に増大する上口唇の皮疹を近医で電気メスにてシェーブされ,平坦化したが,1週間で再燃し,増大.現症は上口唇に径25mm,高さ5mmの広基有茎性の鮮紅色結節を認め,中央に角栓(+).組織は著明な角質増殖とそれを取り囲む有棘細胞様細胞の増殖がみられ,胞巣底部では不規則に下方へ延長し,細胞異型を認めた.Lippenbildung(+).抗サイトケラチン抗体を用いた染色結果では,分化型ケラチンの発現を角質周辺の有棘細胞様細胞のみにしか認めず,扁平上皮型ケラチンに特異性を示す抗体にびまん性に染色され,単層上皮型ケラチンの発現をみない点が特徴的で,ケラチン発現パターンより有棘細胞癌と鑑別した.
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