Japanese
English
症例報告
ステロイド治療に加え,メトトレキサート併用でより効果的であった粘膜病変を伴った多中心性細網組織球症の1例
A case of multicentric reticulohistiocytosis with mucous membrane lesions successfully treated with methotrexate and steroid
菊池 里奈子
1
,
佐藤 隆亮
1
,
赤坂 俊英
1
,
小林 仁
2
Rinako KIKUCHI
1
,
Ryuusuke SATOU
1
,
Toshihide AKASAKA
1
,
Jin KOBAYASI
2
1岩手医科大学皮膚科学教室
2岩手医科大学第3内科学教室
1Department of Dermatology,Iwate Medical University,Morioka,Japan
2Third Department of Internal Medicine,Iwate Medical University,Morioka,Japan
キーワード:
多中心性細網組織球症
,
関節リウマチ
,
メトトレキサート
,
ステロイド
Keyword:
多中心性細網組織球症
,
関節リウマチ
,
メトトレキサート
,
ステロイド
pp.425-428
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102332
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要約 64歳,男性.2005年6月頃より両手指PIP関節の腫脹,疼痛,こわばりが出現した.さらに,同年11月頃より手指と手背関節部に圧痛を伴う小結節が多数出現した.皮疹では,真皮内に好酸性,スリガラス様の胞体を有する多核巨細胞を主体とする組織球様細胞が結節状に密に浸潤しており,多中心性細網組織球症と診断した.その後,嗄声が出現し,精査したところ,中咽頭後壁に腫瘍を認めた.病理組織学的に手指の腫瘍と同様の所見であった.当初プレドニン®20mg/日単独で治療したが難治であり,プレドニン®60mg/日へ増量,メトトレキサート7.5mg/週を併用したところ,皮下結節,関節痛ともに改善傾向を示した.
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