Japanese
English
症例報告
全身性サルコイドーシス患者に生じた刺青サルコイドーシスの1例
Tattoo sarcoidosis in a patient with systemic sarcoidosis
井汲 菜摘
1
,
原 弘之
1
,
照井 正
1
Natsumi IKUMI
1
,
Hiroyuki HARA
1
,
Tadashi TERUI
1
1日本大学医学部附属板橋病院皮膚科
1Department of Dermatology,Nihon University Itabashi Hospital,Tokyo,Japan
キーワード:
刺青
,
サルコイドーシス
,
全身性サルコイドーシス
,
ぶどう膜炎
Keyword:
刺青
,
サルコイドーシス
,
全身性サルコイドーシス
,
ぶどう膜炎
pp.389-392
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102324
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要約 34歳,男性.約10年前から数回にわたり左上肢全体に黒,緑,黄,赤色の刺青を施した.約4か月前から羞明,眼痛が出現し,眼科にて両側ぶどう膜炎と診断された.ツ反は陰性,血清ACE値軽度上昇,胸部X線で両側肺門リンパ節腫大を認め,Gaシンチ上,左上腕の黒色刺青部に異常集積像あり,当科を紹介された.左上腕の黒色刺青部に落屑のある約2cmの隆起性浸潤局面,左前腕の黒色部と緑色刺青部の一部に軽度浸潤性局面を認める.皮膚病理所見で真皮にリンパ球浸潤を周囲に伴う非乾酪性類上皮細胞肉芽腫が多発し,その内部と周囲に,黒褐色の色素顆粒とそれを貪食するマクロファージが散在する.全身性サルコイドーシスに伴った刺青サルコイドーシスと診断した.電顕的X線微量分析では特異的な金属は検出されない.金属以外でも色素異物が誘因となりえると考えられた.
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