Japanese
English
症例報告
多彩な臨床像を呈するブフェキサマクによる接触皮膚炎の検討
A variety of clinical manifestations of contact dermatitis due to topical bufexamac
満山 陽子
1
,
白石 由佳
1
,
平原 和久
1
,
塩原 哲夫
1
Yoko MITSUYAMA
1
,
Yuka SHIRAISHI
1
,
Kazuhisa HIRAHARA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Kyorin University School of Medicine,Mitaka Japan
キーワード:
アナフィラクトイド紫斑
,
ブフェキサマク
,
接触皮膚炎
Keyword:
アナフィラクトイド紫斑
,
ブフェキサマク
,
接触皮膚炎
pp.959-962
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102153
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要約 75歳,女性.左膝部の皮疹に対し,エンチマッククリーム®(ブフェキサマク:以下,BXM)を1~2回外用したところ,同部より紅斑を生じ,両下腿に粟粒大の紫斑が多発した.アナフィラクトイド紫斑,接触皮膚炎を疑い,入院した.安静により紫斑は速やかに消退したが,逆に外用していなかった大腿,軀幹,上肢に浮腫性紅斑が次々と拡大していった.パッチテストは本剤に陽性となり,BXMによる接触皮膚炎と診断した.汎発性紅斑を呈するようなBXM接触皮膚炎の当教室例,本邦報告例をまとめてみると,成人女性に多く,発症にはウイルスや溶連菌などの感染部位への外用が発症誘因の1つと考えられた.本症は,好発部位,皮疹の性状,病理組織,基盤の感染症などに関して,接触皮膚炎より水銀皮膚炎,acute generalized exanthematous pustulosisと共通点が多く,類似の発症機序が考えられた.
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