Japanese
English
症例報告
ボルテゾミブによる薬疹の1例
A case of drug eruption caused by bortezomib
後藤 康文
1
,
高田 実
1
,
牧島 秀樹
2
,
石田 文宏
2
,
斎田 俊明
1
Yasufumi GOTO
1
,
Minoru TAKATA
1
,
Hideki MAKISHIMA
2
,
Fumihiro ISHIDA
2
,
Toshiaki SAIDA
1
1信州大学医学部皮膚科学教室
2信州大学医学部血液内科
1Department of Dermatology, Shinshu University School of Medicine, Matsumoto, Japan
2Department of Internal Medicine/Hematology, Shinshu University School of Medicine, Matsumoto, Japan
キーワード:
ボルテゾミブ
,
ベルケイド
,
多発性骨髄腫
,
壊死性血管炎
Keyword:
ボルテゾミブ
,
ベルケイド
,
多発性骨髄腫
,
壊死性血管炎
pp.801-803
発行日 2008年10月1日
Published Date 2008/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102109
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要約 52歳,女性.再発性の多発性骨髄腫に対し,新規分子標的治療薬であるボルテゾミブの投与を開始したところ,2サイクル8日目(投与開始から29日目)に頸部,胸部,背部,両前腕に小豆大までの紅暈を伴うかゆみのない淡紅色丘疹が散発してきた.一部には紫斑も混じていた.皮膚生検では真皮内の血管に壊死性血管炎の像が認められた.皮疹は約5日間で自然に消退したが,その後もボルテゾミブ投与のたびごとに繰り返し出現した.ボルテゾミブは比較的高頻度に薬疹を生じ,自験例に認められたような特徴的な臨床像を呈することが報告されている.皮疹出現にもかかわらず,ボルテゾミブの継続投与が可能であった.
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