Japanese
English
症例報告
ボルテゾミブによる毛包炎様および壊疽性膿皮症様皮疹の2例
Folliculitis-like and pyoderma gangrenosum-like eruptions induced by bortezomib
眞部 恵子
1
,
山崎 修
1
,
浅越 健治
1
,
下野 玄英
2
,
角南 一貴
2
Keiko MANABE
1
,
Osamu YAMASAKI
1
,
Kenji ASAGOE
1
,
Tsunehide SHIMONO
2
,
Kazutaka SUNAMI
2
1独立行政法人国立病院機構岡山医療センター皮膚科
2独立行政法人国立病院機構岡山医療センター皮膚科血液内科
1Department of Dermatology,National Hospital Organization Okayama Medical Center,Okayama,Japan
2Department of Hematology,National Hospital Organization Okayama Medical Center,Okayama,Japan
キーワード:
ボルテゾミブ
,
毛包炎様皮疹
,
膿皮症様皮疹
,
NF-κB
,
IL-6
Keyword:
ボルテゾミブ
,
毛包炎様皮疹
,
膿皮症様皮疹
,
NF-κB
,
IL-6
pp.218-222
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102833
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要約 症例1:59歳,女性.再発性多発性骨髄腫に対しボルテゾミブを投与した.9クール施行中に体幹に毛包炎様の発赤が出現した.1週間で速やかに消退し,以後ボルテゾミブを継続したが皮疹は再燃していない.症例2:82歳,男性.再発性多発性骨髄腫に対しボルテゾミブ投与開始後,1クールの19日目に頸部に癤様の結節が出現し自壊した.翌日には右鼠径,左腋窩に壊疽性膿皮症様の局面,潰瘍が出現した.その後,ボルテゾミブを継続したが皮疹は増悪せず,約2か月で潰瘍は略治した.ボルテゾミブによる毛包炎様やSweet症候群様の皮疹を呈した報告例が増加しており,サイトカインの関与も示唆されている.自験例の皮膚症状もボルテゾミブ投与に関連して出現した可能性があると考えた.
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