印象記
「5thGeorg Rajka International Symposium on Atopic Dermatitis」印象記
橋爪 秀夫
1
1浜松医科大学皮膚科
pp.768-770
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102099
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
前回,フランスで開催された4thGeorg Rajka International Symposium on Atopic Dermatitis(ISAD)の印象記を書かせていただいた.自分の講演の後は,大御所たちの講演を聞いて頷くことと,海辺のレストランでワインと海の幸に舌鼓をうつことが仕事で,実に気楽な旅であった.しかし,一転して今回は学会の開催者側としてこの印象記を書くことになってしまったのである.
今回は,ブラジルのDr. Robert Takaokaの発案で,学会前日に特別なpreliminary meetingが開催された.これはイギリス,アメリカ,ブラジルなどの患者支援団体および医師,コメディカルを集めて,いろいろな立場からアトピー性皮膚炎(AD)のケアを考えようという目的で開かれた20名程度の小さな会であった.代表者のショートトークの後に,その内容について車座になって議論し合ったが,思いのほか楽しかったし,勉強になった.どの国においても,AD患者に対する教育を今後の課題としているのが興味深かった.また,日本においても,患者支援組織の設立が重要であると再認識した次第である.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.