Japanese
English
症例報告
臀部慢性膿皮症に併発した有棘細胞癌の2例
Two cases of squamous cell carcinoma arising in chronic perianal pyoderma
大谷 朋之
1
,
芳賀 貴裕
1
,
本蔵 賢治
1
,
長谷川 聡
1
,
出口 雅敏
1
,
菊地 克子
1
,
松永 純
1
,
相場 節也
1
Tomoyuki OHTANI
1
,
Takahiro HAGA
1
,
Kenji HONKURA
1
,
Satoshi HASEGAWA
1
,
Masatoshi DEGUCHI
1
,
Katsuko KIKUCHI
1
,
Jun MATSUNAGA
1
,
Setsuya AIBA
1
1東北大学大学院医学系研究科神経・感覚器病態学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Tohoku University Graduate School of Medicine, Sendai, Japan
キーワード:
有棘細胞癌
,
慢性膿皮症
,
手術療法
,
化学療法
Keyword:
有棘細胞癌
,
慢性膿皮症
,
手術療法
,
化学療法
pp.745-748
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102093
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要約 症例1:55歳,男性.罹病期間は不明の臀部慢性膿皮症に有棘細胞癌を併発した.センチネルリンパシンチグラフィで左鼠径リンパ節に集積がみられたが転移はなく,また画像上,遠隔転移は認めなかった.手術および化学療法を行った.症例2:57歳,男性.30年以上前よりあった臀部慢性膿皮症に有棘細胞癌を併発した.鼠径リンパ節転移,遠隔転移は認めなかった.手術および化学療法を行った.症例1は術後2年,症例2は術後1年半の時点で,再発や転移の所見はない.臀部慢性膿皮症が有棘細胞癌の発生母地になりうることは広く知られているが,実際に癌化した臀部慢性膿皮症の治療を経験する機会は決して多くはない.自験例を通して,臀部慢性膿皮症は早期に根治的手術療法を行うべきであると考えた.
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