Japanese
English
症例報告
埋没ピアス軸による限局性銀皮症の1例
A case of localized argyria caused by ear piercing
榎本 由貴乃
1
,
梅本 尚可
1
,
池田 涼子
1
,
大澤 真澄
1
,
安達 章子
2
,
兼子 耕
2
,
加倉井 真樹
3
,
出光 俊郎
3
Yukino ENOMOTO
1
,
Naoka UMEMOTO
1
,
Ryoko IKEDA
1
,
Masumi OSAWA
1
,
Shoko ADACHI
2
,
Kou KANEKO
2
,
Maki KAKURAI
3
,
Toshio DEMITSU
3
1さいたま赤十字病院皮膚科
2さいたま赤十字病院病理
3自治医科大学さいたま医療センター皮膚科
1Department of Dermatology, Saitama Red Cross Hospital, Saitama, Japan
2Department of Pathology, Saitama Red Cross Hospital, Saitama, Japan
3Department of Dermatology, Jichi Medical School, Saitama Medical Center, Saitama, Japan
キーワード:
限局性銀皮症
,
ピアス
,
埋没ピアス軸
Keyword:
限局性銀皮症
,
ピアス
,
埋没ピアス軸
pp.720-722
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102085
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要約 26歳,男性.右耳垂後面の小豆大の灰青色斑を主訴に受診した.生検により直径0.8mm,長さ3.7mmの金属片が摘出された.病理組織では,表皮基底膜,真皮から脂肪織の血管周囲,毛包の基底層,膠原線維間に紐状から顆粒状の褐色沈着物を認めた.本人に確認したところ,10年前に同部にピアス孔を開け,孔の閉塞防止のためピアス軸のみ留置していたことを思い出した.金属分析では,金属片は銀95.8%,銅4.2%を含有していた.以上より,埋没したピアス軸による限局性銀皮症と診断した.ピアスによる限局性銀皮症の報告は,本邦では本例が第1例目である.
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