特集 播種状の皮膚病
臨床例
日本紅斑熱
藥師寺 直喜
1
1宇和島市立宇和島病院 皮膚科
キーワード:
Minocycline
,
鑑別診断
,
多剤併用療法
,
ツツガムシ病
,
免疫組織化学
,
間接蛍光抗体法
,
RT-PCR法
,
Levofloxacin
,
静脈内注入
,
リアルタイムPCR法
,
Rickettsia japonica
,
紅斑熱群リケッチア症
Keyword:
Spotted Fever Group Rickettsiosis
,
Diagnosis, Differential
,
Drug Therapy, Combination
,
Immunohistochemistry
,
Infusions, Intravenous
,
Minocycline
,
Scrub Typhus
,
Fluorescent Antibody Technique, Indirect
,
Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
,
Levofloxacin
,
Real-Time Polymerase Chain Reaction
pp.287-290
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016170502
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<症例のポイント>高熱、発疹、刺し口の3徴候が揃った日本紅斑熱の典型例を報告した。自験例のように発疹のみからでは、薬疹やウイルス性発疹症等の播種状に紅斑や赤色丘疹を呈する疾患を鑑別することがむずかしく、また発症から有効な治療が開始されるまでの経過時間が予後を左右するため、本疾患をまず疑うことができるかが重要で、精査を進めながら速やかに治療を開始することが求められる。自験例では刺し口の皮膚生検検体からの免疫組織化学染色、real-time PCRが早期診断に役立った。日本紅斑熱は届出義務のある四類感染症で、報告される都府県が年々拡大し、届出数も増加傾向にあるため、本疾患に遭遇することを常に念頭においた日常診療を心掛けることが重要である。
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