Japanese
English
特集 虫の皮膚病―疥癬を中心として―
臨床例
多形紅斑を呈した日本紅斑熱
A case of Japanese spotted fever with erythema multiforme
藥師寺 直喜
1
Naoki Yakushiji
1
1市立宇和島病院皮膚科
1Department of Dermatology, Uwajima City Hospital
キーワード:
日本紅斑熱
,
多形紅斑
,
リケッチア
,
マダニ
Keyword:
日本紅斑熱
,
多形紅斑
,
リケッチア
,
マダニ
pp.818-821
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003024
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・日本紅斑熱の皮疹は,通常播種状に多発する米粒大から小豆大までの紅斑,赤色丘疹だが,自験例は二重発赤を呈する多形紅斑がほぼ全身に多発する非典型例だった.
・薬剤などが原因となる多形紅斑とは,視診上鑑別が不可能であったが,初診時に前頸部にヤマトマダニが咬着していたことと,当院の所在地が日本紅斑熱の多発地域であることから,日本紅斑熱に対する治療が早期に開始できたこともあり,速やかに軽快するに至った.
・4類感染症である日本紅斑熱は,年々届出数が増加傾向にあるが,最近多形紅斑を呈する日本紅斑熱症例が相次いで報告されており,日常診療において多形紅斑に遭遇した際には,まれではあるが日本紅斑熱の可能性があることも念頭に置きたい.
(「症例のポイント」より)
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