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特集 最近のトピックス2008 Clinical Dermatology 2008
1. 最近話題の皮膚疾患
日本における黒癬
Tinea nigra in Japan
平良 清人
1
,
安里 豊
1
,
山本 雄一
1
,
細川 篤
1
,
上里 博
1
Kiyohito TAIRA
1
,
Yutaka ASATO
1
,
Yu-ichi YAMAMOTO
1
,
Atsushi HOSOKAWA
1
,
Hiroshi UEZATO
1
1琉球大学医学部器官病態医科学講座皮膚科学分野
1Division of Dermatology, Department of Organ-oriented Medicine, School of Medicine, University of the Ryukyus, Okinawa, Japan
キーワード:
黒癬
,
表在性黒色皮膚真菌症
,
Hortaea werneckii
Keyword:
黒癬
,
表在性黒色皮膚真菌症
,
Hortaea werneckii
pp.29-33
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101939
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要約 黒癬は熱帯,亜熱帯に多くみられ,Hortaea werneckiiにより起こる表在性黒色皮膚真菌症である.病変は主に手掌,手指に多く発生し,ときに足蹠にも生じる.日本での黒癬の分布は,沖縄県が最も多く,九州,四国,本州でも発生しており,今までの報告では石川県が北限である.最近では,地球温暖化に伴い黒癬が北上する可能性も懸念されている.また,H. werneckiiは眼内,血液,脾臓膿瘍から分離された報告もあり,黒癬は単に皮膚のみに限局する表在性真菌症ではなく,全身性疾患を引き起こす日和見感染症としてとらえ直す必要がある.
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