特集 旅行皮膚病
臨床例
黒癬 ダーモスコープ所見を踏まえて
大久保 優子
1
,
山口 さやか
,
宮城 拓也
,
平良 清人
,
山本 雄一
,
高橋 健造
,
上里 博
1那覇市立病院 皮膚科
キーワード:
Ketoconazole
,
顕微鏡検査法
,
黒色腫
,
鑑別診断
,
経皮投与
,
皮膚疾患-手部
,
皮膚疾患-足部
,
皮膚鏡検査
,
Luliconazole
,
黒癬
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Diagnosis, Differential
,
Foot Dermatoses
,
Hand Dermatoses
,
Ketoconazole
,
Melanoma
,
Microscopy
,
Dermoscopy
,
4-(2,4-dichlorophenyl)-1,3-dithiolan-2-ylidene-1-imidazolylacetonitrile
pp.689-692
発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2013317315
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<症例のポイント>黒癬はHortaea werneckiiによる比較的まれな健常人の手足、主に手掌に生じる表在性真菌症である。自覚症状に乏しく、鱗屑は伴わず、形は不整で、淡褐色、黒褐色など色調が不均一であるため悪性黒色腫と鑑別を要する。黒癬の臨床像を知っていれば、直接鏡検で菌糸を確認することで確定診断は比較的容易である。ダーモスコープ所見は、自験例の3症例とも悪性黒色腫に類似した皮丘平行パターン様を呈していた。黒癬はまれな疾患であるが、掌蹠の色素斑に遭遇した場合は鑑別診断の1つとして念頭に入れておく必要がある。温暖化により、これまで報告の少なかった本州でも増加すると予想される。
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