Japanese
English
症例報告
アルブチンによる接触皮膚炎の1例
A case of contact dermatitis caused by arbutin
仲宗根 尚子
1
,
仲村 郁心
1
,
山田 智史
2
,
平良 清人
1
,
高橋 健造
1
,
上里 博
1
Naoko NAKASONE
1
,
Ikumi NAKAMURA
1
,
Satoshi YAMADA
2
,
Kiyohito TAIRA
1
,
Kenzo TAKAHASHI
1
,
Hiroshi UEZATO
1
1琉球大学大学院医学研究科皮膚病態制御学
2琉球大学医学部附属病院薬剤部
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, University of the Ryukyus, Okinawa, Japan
2Department of Hospital Pharmacy, Faculty of Medicine, University of the Ryukyu, Okinawa, Japan
キーワード:
アルブチン
,
接触皮膚炎
,
美白成分
Keyword:
アルブチン
,
接触皮膚炎
,
美白成分
pp.484-488
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104043
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要約 61歳,女性.初診2日前に新しく購入した化粧水を使用し,翌日より顔面に掻痒を伴う紅斑と両眼瞼の腫脹を自覚した.接触皮膚炎を疑いパッチテストを施行したところ,顔面に使用していた化粧水および含有美白成分のアルブチンが陽性であった.本症例をアルブチンによる接触皮膚炎と診断し,原因化粧水の中止とベタメタゾン吉草酸エステル軟膏の外用で症状は軽快した.アルブチンは患者が8年前に使用した化粧品にも含有されていた.近年,美白目的で使用される化粧品にはアルブチンを含有した商品が多数上市されている.これまでアルブチンによる接触皮膚炎の報告は少ないが,今後さらなる美白ブームが予想され,アルブチン含有化粧品が広く使用されることにより同剤による接触皮膚炎が増加すると思われる.
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