Japanese
English
特集 予想外の皮膚病(意外な結末となった皮膚病)
臨床例
悪性黒色腫を疑って生検したが,病理組織診断は黒癬だった
A case of tinea nigra on the sole mimicking malignant melanoma
德田 一三
1
,
東田 理恵
1
,
中川 浩一
1
,
加藤 麻衣子
2
,
小森 嵩矢
3
,
大塚 篤司
3
Ichizo Tokuda
1
,
Rie Tohda
1
,
Koichi Nakagawa
1
,
Maiko Kato
2
,
Takaya Komori
3
,
Atsushi Otsuka
3
1大阪府済生会富田林病院皮膚科
2国立病院機構大阪南医療センター皮膚科
3近畿大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Osaka-fu Saiseikai Tondabayashi Hospital
2Department of Dermatology, National Hospital Organization, Osaka Minami Medical Center
3Department of Dermatology, Kindai University School of Medicine
キーワード:
黒癬
,
悪性黒色腫
,
足底
,
色素斑
,
ダーモスコピー
Keyword:
黒癬
,
悪性黒色腫
,
足底
,
色素斑
,
ダーモスコピー
pp.916-919
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003937
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・悪性黒色腫の疑いとして紹介を受けた足底の色素斑の症例である.ダーモスコピーでは悪性黒色腫や色素性母斑の典型的な像はなかった.皮膚生検の病理組織学的検査では角層内に真菌要素が確認され,表皮・真皮内に腫瘍細胞は認められなかった.黒癬と診断し抗真菌薬を外用したところ速やかに色素斑は消褪した.
・黒癬は沖縄や九州で高頻度にみられる疾患であるが,近年は地球温暖化の影響もあってそれ以外の地域でも散見されるようになった.
・手掌・足蹠の色素斑の診察にあたっては鑑別診断として黒癬の可能性も認識しておく必要がある.
(「症例のポイント」より)
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