Japanese
English
症例報告
黒癬の1例
A Case of Tinea Nigra
野本 正志
1
,
白井 志郎
1
,
久保 艶尚
2
,
重見 文雄
2
Masashi NOMOTO
1
,
Shiro SHIRAI
1
,
Yoshitaka KUBO
2
,
Fumio SHIGEMI
2
1高知県立中央病院皮膚科
2徳島大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kochi Municipal Central Hospital
2Department of Dermatology, Tokushima University School of Medicine
キーワード:
黒癬
,
Exophiala werneckii
Keyword:
黒癬
,
Exophiala werneckii
pp.763-766
発行日 1989年6月1日
Published Date 1989/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204158
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33歳,男性.左第3指基節部尺骨側の黒色斑を主訴として来院した.黒色斑より削りとった角層を20% KOH標本として鏡検し,角層内に分岐した褐色調を帯びた特徴的な菌糸を多数認め,黒癬と診断した.病巣より得た角層を培養したところ,暗緑色のコロニーが得られ,スライド培養で1〜2細胞性の分生子とアネロ型の分生子産生が認あられ,Exophiala werneckiiと同定した.本症は現在までに沖縄で8例,熊本,鹿児島で各1例の計10例の報告があるにすぎず,自験例は四国地方では第1例目である.
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