Japanese
English
今月の症例
右内顆に有棘細胞癌を伴った色素性乾皮症D群の1例
A case of xeroderma pigmentosum group D with squamous cell carcinoma on the right ankle
塚原 掌子
1
,
籏持 淳
1
,
濱崎 洋一郎
1
,
山﨑 雙次
1
,
森脇 真一
2
Shoko TSUKAHARA
1
,
Atsushi HATAMOCHI
1
,
Youichiro HAMASAKI
1
,
Soji YAMAZAKI
1
,
Shinichi MORIWAKI
2
1獨協医科大学皮膚科学教室
2大阪医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Dokkyo Medical University, Tochigi, Japan
2Department of Dermatology, Osaka Medical College, Takatsuki, Japan
キーワード:
色素性乾皮症D群
,
有棘細胞癌
,
相補正試験
Keyword:
色素性乾皮症D群
,
有棘細胞癌
,
相補正試験
pp.270-272
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101913
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要約 57歳,男性.家族に同症および血族結婚はない.小児期より顔面,手背に雀卵斑様の色素斑を認めていた.初診の1年前より右内顆に潰瘍が出現した.初診時,右内顆に表面潰瘍を呈する鶏卵大の結節と,顔面,両手背から前腕にかけてびまん性に小色素斑を認めた.右内顆の結節は病理組織学的に有棘細胞癌と診断した.皮膚光線テストでMEDは正常であった.患者細胞の紫外線照射後の不定期DNA合成能は正常の58%を示した.相補正試験で色素性乾皮症D群遺伝子を発現するベクターを導入時のみDNA修復能が回復した.これらの所見により,色素性乾皮症D群と診断した.
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