Japanese
English
症例報告
MRI所見が合致しなかったG群溶連菌による壊死性筋膜炎の1例
A case of necrotizing fasciitis caused by group G Streptococcus fail to confirm to MRI findings
五味 方樹
1
,
満山 陽子
1
,
堀田 隆之
1
,
福田 知雄
1
,
塩原 哲夫
1
Masaki GOMI
1
,
Yoko MITSUYAMA
1
,
Takayuki HOTTA
1
,
Tomoo FUKUDA
1
,
Tetsuo SHIOHARA
1
1杏林大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kyorin University School of Medicine, Mitaka, Japan
キーワード:
壊死性筋膜炎
,
MRI
,
G群溶連菌
Keyword:
壊死性筋膜炎
,
MRI
,
G群溶連菌
pp.1051-1053
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101828
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要約 78歳,男性.左下腿から足背に著明な熱感,腫脹が出現し,足背にも広範な紫斑局面が拡大した.さらに呼吸困難を伴ったため,緊急入院となった.皮膚所見からは壊死性筋膜炎が疑われたため,初診時および第11病日にMRIを施行した.しかし,筋膜,筋層に病巣の波及を認めず,また抗生剤投与で速やかな全身状態の改善が得られたため,当初は壊死性筋膜炎を否定し,蜂窩織炎として加療した.全身状態はその後も安定していたが,足背の壊死が徐々に進行したため,壊死性筋膜炎と診断し,切開,テブリードマンを施行した.血液,局所培養からはG群溶連菌が検出された.MRIは壊死性筋膜炎と蜂窩織炎の鑑別に有用であるとされているが,自験例ではMRI所見と臨床的重症度には乖離がみられ,これが壊死性筋膜炎の診断を遅らせる原因となった.
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