Japanese
English
症例報告
コレステロール結晶塞栓症の2例―病理組織学的検討を中心に
Cholesterol crystal embolization:Report of two cases with reference to histopathological findings
小山 哲史
1
,
長坂 武
1
,
松村 都江
1
,
陳 科榮
1
,
山崎 一人
2
Tetsufumi KOYAMA
1
,
Takeshi NAGASAKA
1
,
Kunie MATSUMURA
1
,
Ko-Ron CHEN
1
,
Kazuto YAMAZAKI
2
1東京都済生会中央病院皮膚科
2東京都済生会中央病院病理科
1Department of Dermatology,Saiseikai Central Hospital,Tokyo,Japan
2Department of Pathology,Saiseikai Central Hospital,Tokyo,Japan
キーワード:
コレステロール結晶塞栓症
,
網状皮斑
,
コレステロール裂隙
Keyword:
コレステロール結晶塞栓症
,
網状皮斑
,
コレステロール裂隙
pp.818-821
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101769
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要約 症例1:63歳,女性.狭心症でPTCAを施行した.翌日より発熱,腹痛が出現した.足趾,足底に網状皮斑を認めた.症例2:72歳,男性.腹部大動脈瘤に対しY-graft置換術を施行した.半年後,急性心不全,急性腎不全を発症した.両大腿から足趾にかけて網状皮斑を認めた.両症例とも病理組織学的に網状皮斑部の真皮細動脈にコレステロール裂隙を認め,コレステロール結晶塞栓症と診断した.一般にコレステロール裂隙は真皮深層や真皮皮下境界部の小動脈に確認できるとされるが,2症例とも,真皮の中層細動脈まで確認できた.また,コレステロール裂隙周囲の細胞はCD68陽性で組織球であると確認した.
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