Japanese
English
症例報告
後頭部に生じたpilonidal sinus(毛巣洞)の1例
A case of pilonidal sinus in the occipital region
川上 佳夫
1
,
石川 由華
1
,
斉藤 まるみ
1
,
大塚 幹夫
1
,
中村 晃一郎
1
,
金子 史男
1
Yoshio KAWAKAMI
1
,
Yuka ISHIKAWA
1
,
Marumi SAITO
1
,
Mikio OHTSUKA
1
,
Koichiro NAKAMURA
1
,
Fumio KANEKO
1
1福島県立医科大学大学院医学研究科機能制御医科学器官制御学領域皮膚・粘膜学講座
1Department of Dermatology,Fukushima Medical University Graduate School of Medicine,Fukushima,Japan
キーワード:
頭部
,
毛髪
,
脱毛斑
,
pilonidal sinus
Keyword:
頭部
,
毛髪
,
脱毛斑
,
pilonidal sinus
pp.816-817
発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101768
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要約 14歳,男児.1年前より右後頭部に脱毛斑が出現し,徐々に拡大,6か月前から排膿を認めた.近医で抗生剤内服による加療を受けたが改善がなかった.創部細菌培養は陰性であった.病変部を切開したところ,内腔は不良肉芽で覆われ,数本の毛髪が観察された.病理組織学的にリンパ球,好中球,形質細胞,異物巨細胞の浸潤からなる肉芽組織であり,pilonidal sinus(毛巣洞)と診断した.頭部に発症したpilonidal sinusの報告は自験例と本邦,海外の報告を含め5例あるが,そのうち4例が後頭部に発症しており,臥床時の摩擦などによる外的刺激が毛髪の穿孔機序に関与している可能性が示唆された.
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