Japanese
English
症例報告
コレステロール結晶塞栓症—両足の皮膚症状のみ出現した症例
Cholesterol crystal embolization : Report of a case showing only cutaneous lesions on the feet
桑元 香津恵
1
,
河合 修三
1
,
細川 宏
1
,
朝田 康夫
1
Kazue KUWAMOTO
1
,
Shuzou KAWAI
1
,
Hiroshi HOSOKAWA
1
,
Yasuo ASADA
1
1関西医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kansai Medical University
キーワード:
コレステロール結晶塞栓症
,
網状皮斑
,
壊疽
Keyword:
コレステロール結晶塞栓症
,
網状皮斑
,
壊疽
pp.421-423
発行日 1995年5月1日
Published Date 1995/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901546
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両足の皮膚症状のみが出現したコレステロール結晶塞栓症の69歳女性例を報告した.初診時,両足趾端部および足蹠の一部に網状皮斑が認められ,右第V趾に拍動性疼痛を伴う血疱を認めた.保存的治療に反応せず,次第に右第V趾,左第IV・V趾が壊疽に陥ってきたため,amputationを行った.左第V趾からの病理組織像で,真皮深層から脂肪織内の小動脈にコレステロール結晶の塞栓像を認め,コレステロール結晶塞栓症と診断した.自験例の特異な点は,腎障害を含む全身症状を欠くことであり,その原因としてコレステロール結晶の流出が腹部大動脈の腎動脈分岐部と総腸骨動脈分岐部との間で生じたからではないかと考えた.
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