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特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007
2. 皮膚疾患の病態
壊死性筋膜炎―起炎菌・進行度・予後の関係について
Necrotizing fasciitis:A relation between pathogen, progress course and prognosis
山崎 修
1
,
久山 陽子
1
,
岩月 啓氏
1
,
長尾 洋
2
Osamu YAMASAKI
1
,
Yoko KUYAMA
1
,
Keiji IWATSUKI
1
,
Yoh NAGAO
2
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚粘膜結合織学分野
2岡山赤十字病院皮膚科
1Department of Dermatology, Okayama University Graduate School of Medicine and Dentistry, and Pharmaceutical Sciences, Okayama, Japan
2Department of Dermatology, Okayama Red Cross General Hospital, Okayama, Japan
キーワード:
壊死性筋膜炎
,
亜急性
,
進行度
,
治療
,
予後
Keyword:
壊死性筋膜炎
,
亜急性
,
進行度
,
治療
,
予後
pp.37-41
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101615
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要約 壊死性筋膜炎は浅在筋膜を含む皮下組織を主病変とし,強い全身症状とともに広範囲の皮膚壊死を伴う重症の皮膚軟部組織感染症である.Streptococcus pyogenesによるものが代表的であるが,それ以外の菌によるものも多い.進行度も急激から比較的緩徐なものまで多様性がある.岡山大学および岡山赤十字病院皮膚科で経験した壊死性筋膜炎22例について細菌学的,臨床的検討を行い,起炎菌・進行度・予後の関係について考察した.起炎菌は多種多彩であり,発症からデブリードマンまでの期間は平均5.4日であった.急速型ではStreptococcus pyogenes,Vibrio vulnificus,Aeromonas hydrophiliaが検出され,予後が悪かった.緩徐型では腸内細菌や複数菌で検出される場合が多く,比較的予後がよかった.
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