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特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007
2. 皮膚疾患の病態
最近のSJSとTEN―病態と動向
Recent topics SJS and TEN:Pathomechanism and trends
山根 裕美子
1
,
相原 道子
1
,
池澤 善郎
1
Yumiko YAMANE
1
,
Michiko AIHARA
1
,
Zenro IKEZAWA
1
1横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学
1Department of Environmental Immuno-Dermatology, Yokohama City University Graduate School of Medicine, Yokohama, Japan
キーワード:
Stevens-Johnson症候群(SJS)
,
中毒性表皮壊死症(TEN)
,
病態・機序
,
疫学
Keyword:
Stevens-Johnson症候群(SJS)
,
中毒性表皮壊死症(TEN)
,
病態・機序
,
疫学
pp.42-45
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101616
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要約 Stevens-Johnson症候群(SJS)および中毒性表皮壊死症(TEN)は表皮および粘膜上皮の壊死性傷害を本態とする疾患である.その壊死性傷害の機序としては,①細胞傷害性T細胞(CD8+Tcell)による直接的細胞傷害,②IFNγ,TNFαをはじめとした種々のサイトカインによる傷害,③Fas/Fasリガンド系を介した傷害が考えられている.さらに最近,AzukizawaらによりTENに酷似した病態を示すトランスジェニックマウスが作製された.この動物モデルは,表皮由来の抗原を薬剤アレルギーのモデル抗原と見立てた,ケラチノサイトを標的とする自己免疫疾患モデルであるが,その病態は基本的にTENと同じであり,TENが表皮ケラチノサイトの自己抗原と結合した薬剤由来の蛋白,ペプチドがCD8+Tcellに認識されると生じるという仮説に合致する.また,本邦におけるSJSとTENの最近の動向をまとめた.
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