Japanese
English
症例報告
シクロスポリンとエトレチナートの併用療法でコントロールしえた高齢者の急性汎発性膿疱性乾癬の1例
A case of acute generalized pustular psoriasis in the elderly successfully treated with a combination of ciclosporin A and etretinate
藤原 尚子
1
,
大久保 ゆかり
1
,
坪井 良治
1
Shoko FUJIWARA
1
,
Yukari OKUBO
1
,
Ryoji TSUBOI
1
1東京医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
急性汎発性膿疱性乾癬(AGPP)
,
併用療法
,
高齢者
Keyword:
急性汎発性膿疱性乾癬(AGPP)
,
併用療法
,
高齢者
pp.26-29
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101558
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要約 71歳,男性.乾癬の病歴なし.約1か月前より38℃の発熱とともに疼痛を伴う紅斑・膿疱が出現し,拡大した.初診時に臀部から下肢を中心に癒合した紅斑局面が膿海やびらんを形成し,体幹・四肢には膿疱を伴う浮腫性紅斑が多発していた.病理組織学的にKogoj海綿状膿疱を認めた.急性汎発性膿疱性乾癬(AGPP)と診断し,ガイドラインに沿ってエトレチナート内服にて治療を開始した.しかし,軽度の肝機能障害と口腔粘膜のびらん・疼痛の副作用が出現し,変更したシクロスポリンでも腎機能低下を認め治療に苦慮した.最終的に中等量のエトレチナートとシクロスポリンの併用療法により皮疹をコントロールできた.本症例のように,副作用により単剤ではコントロールが困難な症例において,エトレチナートとシクロスポリンの併用療法はAGPPの有効な治療法の1つであると考える.
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