Japanese
English
症例報告
下大静脈の閉塞を認めた下腿潰瘍の1例
A case of leg ulcer associated with occlusion of the inferior vena cava
奥野 公成
1
,
田上 八朗
1
Kosei OKUNO
1
,
Hachiro TAGAMI
1
1東北大学大学院医学系研究科内科病態学皮膚科学分野
1Department of Dermatology, Tohoku University Graduate School of Medicine, Sendai, Japan
キーワード:
下大静脈
,
下腿潰瘍
,
静脈閉塞
,
強直性脊椎炎
Keyword:
下大静脈
,
下腿潰瘍
,
静脈閉塞
,
強直性脊椎炎
pp.23-25
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101557
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要約 37歳,男性.34歳時に強直性脊椎炎と診断された.35歳頃より徐々に,両下腿の皮膚潰瘍と両大腿の網状皮斑が生じてきた.皮膚生検では真皮浅層に小血管の増生と壁の肥厚,赤血球の漏出,小血管周囲の炎症細胞浸潤があり,腹部CT・血管造影で下大静脈の閉塞,側副血行路の発達を認めた.入院して安静とし,塩酸サルポグレラート,イコサペント酸エチル,ジアフェニルスルホンの内服とアルプロスタジルアルファデクス,トラフェルミン,ブクラデシンナトリウムの外用を2か月間行ったところ,皮膚潰瘍は徐々に上皮化した.原因不明の難治性下腿潰瘍における,主幹静脈精査の必要性を示唆する症例であった.
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