Japanese
English
治療
Medial Plantar Flapによつて再建した足底荷重部悪性黒色腫の1例
A Case of Malignant Melanoma on Heel Treated by Reconstruction with Medial Plantar Flap
中川 浩一
1
,
古川 雅祥
1
,
田端 正子
1
,
八代 典子
1
,
前川 直輝
1
,
伏田 宏代
1
,
濱田 稔夫
1
Koichi NAKAGAWA
1
,
Masayoshi FURUKAWA
1
,
Masako TABATA
1
,
Noriko YASHIRO
1
,
Naoki MAEKAWA
1
,
Hiroyo FUSHIDA
1
,
Toshio HAMADA
1
1大阪市立大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Osaka City Univarsity Medical School
キーワード:
悪性黒色腫
,
治療
,
内側足底皮弁
Keyword:
悪性黒色腫
,
治療
,
内側足底皮弁
pp.87-90
発行日 1992年1月1日
Published Date 1992/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900535
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45歳,男性.約1年前から,右足踵部の黒色の皮疹に気づいていたが放置していた.初診時,皮疹は25×22mmの,しみ出しを伴った黒色の腫瘤で,表面に過角化が認められた.腫瘤辺縁から3cm離して,皮切を加え,底部は骨膜上で剥離し,一塊として摘出した.摘出部を,内側足底動脈の皮枝を栄養動脈としたmedialplantar flapによって再建した.皮弁を採取した足底非荷重部には大腿部よりの遊離植皮術を行った.摘出標本では,腫瘍細胞の多形性,異形性が著明で,真皮内にも浸潤していた.TNM分類でPT 3a,level4,stage II,cell typeはpleomorphic celltypeのacral lentiginous melanomaと診断した.術後約1年を経過するが,再発もなく,運動機能も正常範囲内である,踵部の感覚については,手術後しばらくは,土踏まずで歩いているように感じていたが,現在では,植皮部の3分の2が踵部の感覚となってており,感覚のswitchingが起こったと考えた.
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