Japanese
English
症例報告
SLEに発症したカルバマゼピンによる重症型薬疹―HHV-6とCMVの抗体価の変動が認められた1例
A case of carbamazepine-induced severe drug eruption with systemic lupus erythematosus (SLE) with variation in antibody titers of HHV-6 and CMV
秋田 洋一
1
,
玉田 康彦
1
,
松本 義也
1
,
星野 晃
2
,
佐橋 功
2
Yoichi AKITA
1
,
Yasuhiko TAMADA
1
,
Yoshinari MATSUMOTO
1
,
Akira HOSHINO
2
,
Kou SAHASHI
2
1愛知医科大学皮膚科学教室
2愛知医科大学神経内科学教室
1Depertment of Dermatology,Aichi Medical University
2Depertment of Neurology,Aichi Medical University
キーワード:
重症型薬疹
,
SLE
,
ヒトヘルペスウイルス-6
,
サイトメガロウイルス
,
γ-グロブリン
Keyword:
重症型薬疹
,
SLE
,
ヒトヘルペスウイルス-6
,
サイトメガロウイルス
,
γ-グロブリン
pp.1065-1067
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101391
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32歳,女性.1998年にSLEを発症し,2001年5月頃より,会話中に突然の眼球運動が出現したため,当院神経内科にてSLE脳症の疑いでカルバマゼピン(テグレトール(R))を投与された.投与後9日目頃より,発熱とともに,顔面のびまん性の紅斑と体幹と四肢の紅斑と丘疹が出現し,肝機能障害と末梢血中に異型リンパ球が認められた.左下腿紅斑部の病理組織学的検索にて薬疹の像を呈し,パッチテストおよび薬剤添加リンパ球刺激試験を施行したところテグレトール(R)に陽性を示した.各種ウイルス抗体価の検索では発症当初,抗HHV-6IgG抗体価と抗CMV IgM抗体価の上昇を認めたが,皮疹の改善とともに低下した.多臓器障害を伴う重症型薬疹と診断し,テグレトール(R)の内服中止とステロイドおよびγ-グロブリンの投与にて,2週間後に全身の皮疹は消退し肝機能もほぼ正常化した.
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