Japanese
English
症例報告
カルバマゼピンによる多形紅斑型薬疹の1例
A case of erythema multiforme type drug eruption due to carbamazepine
佐藤 友隆
1
,
森本 亜玲
1
,
薗部 陽
1
,
松尾 聿朗
1
Tomotaka SATO
1
,
Arei MORIMOTO
1
,
Akira SONOBE
1
,
Itsuro MATSUO
1
1帝京大学医学部付属市原病院皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Teikyo University School of Medicine,Ichihara Hospital
キーワード:
カルバマゼピン
,
drug-induced hypersensitivity syndrome
Keyword:
カルバマゼピン
,
drug-induced hypersensitivity syndrome
pp.917-919
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100819
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44歳,男性.カルバマゼピン(テレスミン(R)細粒)の内服から約4週後,39℃台の発熱とともに顔面に浮腫,両前腕に紅斑,漿液性丘疹,小水ほう,体幹に多形紅斑を認めた.漿液性丘疹の組織像は表皮真皮境界部の液状変性と一部に表皮下水ほう,血管周囲性のリンパ球浸潤がみられた.カルバマゼピンの内服中止とプレドニン(R)の内服で皮疹は色素沈着を残して軽快した.テレスミン(R)細粒のDLST陽性.パッチテストでテレスミン(R)細粒に陽性.同部の生検像は病変部とほぼ同様の所見を示した.皮疹およびパッチテスト部の生検標本でCD4およびCD8陽性Tリンパ球の表皮,真皮への浸潤を認め,皮疹形成へのTリンパ球の関与が考えられた.HHV-6の発症への関与は認められなかった.
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