Japanese
English
症例報告
右半身に発生した多発性神経鞘腫の1例
A case of right-hemilateral multiple neurilemmomas
福田 英嗣
1
,
Pavoux Andres L
1
,
日野 治子
1
Hidetsugu FUKUDA
1
,
Andres LE PAVOUX
1
,
Haruko HINO
1
1関東中央病院皮膚科
1Depertment of Dermatology,Kanto Central Hospital
キーワード:
神経鞘腫
,
片側性
,
多発性
,
神経鞘腫症
,
神経線維腫症2型(NF2)
Keyword:
神経鞘腫
,
片側性
,
多発性
,
神経鞘腫症
,
神経線維腫症2型(NF2)
pp.733-736
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101306
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35歳,女性.15年前に右側頚部,右鎖骨下に結節が出現し他院にて切除,神経鞘腫の診断を受けた.その後,同様の結節が右前額,右肩,右大腿部に出現して1か月前より増大傾向があり,右耳後部にも生じ,痛みがあった.肩以外の部位では,下床と可動性のない痛みを伴う弾性硬の皮下腫瘤があり,肩では可動性があった.組織所見では腫瘤は皮下に存在し,線維性の被膜で囲まれ,構成細胞は紡錘形の核と好酸性の細長い細胞質を有していた.一部では浮腫が強い部分もみられた.右大腿部は嚢腫様構造を伴っていた.右前額はAntoni A,右肩はAntoni A優位でAntoni B混在,右大腿はAntoni B優位でAntoni A混在であった.自験例は右半身にのみ多発した神経鞘腫であり,神経線維腫症2型(NF2)との異同や発症機序についても考察した.
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